限界集落旅の名言

限界集落等の過疎地に住む人生の先輩方から「人生訓」を収集する旅

限界集落の旅-大阪府千早赤阪村編 かっこいいおばあちゃんに出会う-

前回の続き:2017年秋の深まる大阪府千早赤阪村でエロ本を見つけた僕は地元議員さんの案内で千早赤阪村の村カフェで行われるクリスマスパーティに参加させてもらうことになった。

 ▼前回の記事▼

genkaishuraku.hatenablog.com

 

目次

 

クリスマスパーティ会場の中津原に向かう

千早赤阪村には13の集落がありそれぞれに高齢化や少子化、昔から住んでいる人たちと新興住宅との間での考え方の違いなどの問題を抱えながらも「70代は主戦力」を胸に刻み、ガッツあふれる人生の先輩方とともに地域おこしに取り組む熱い地域である。今回は中津原と呼ばれる集落に向かった。

 

まず地元議員の田村さんとの待ち合わせ場所である役所を訪問し中津原に向かった。

この日は村の古民家に高齢者を集めて定期的に開催される「村カフェ」のクリスマスイベント版が行われる。

 

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クリスマスの飾りつけ

古民家の中はキッチンと、クリスマス仕様に飾り付けられた畳の広間の二つに分かれており、キッチンでは比較的若い層(といっても50~60代くらい)がお茶が用意するために慌ただしく動いていた。

古民家に入った自治会長さんと僕はいろんな人に挨拶をして広間に向かった。 

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クリスマスの飾りつけ2

「あら、誰かしら」

「えらい若い人がいるわね」

「何かしらねぇ」

広間に設置されたお膳についていると斜め向こうのお膳に座っておられた3人のマダムがこちらを見て話していた。ひそひそ話にしては大きめの声なのはさすが大阪人。わかりやすくてありがたい。

 

マダムの名言集

クリスマスの集まりが始まり僕は村の人に向けて簡単に自己紹介と旅の目的を話した。

そして先ほど気にしていただいたマダム3人組の席について話しかけてみた(二人がかりだと強気)。

といっても先人の知恵をどう聞いていいかよくわからないので話が旨い事弾まない。

いきなり世の中を生きる知恵はどうですかと聞かれて「それはね」と即答できる人などそういない。

 

「こういうときは一般論を聞いてみたほうがいいかもね」

と田村さんに助言をしていただいたりしながら、とりあえず夫婦ネタで話が弾みそうなことに気づき夫婦円満の秘訣を聞いてみた。

 

■夫婦ゲンカしても離婚しないヒケツ♡

「言いたいことは7~8割で止めとく・・・・・・いや、7.5!」(75歳)

100パーセント言うてしもたら終わりよ!経験からくる絶妙な数値。

我慢せず、言い合いつつ、崩さない。このバランス。

「相手の欠点は、結婚前を両眼で視て、結婚後には片眼で見る」(77歳)

相手はしっかりと吟味すること。そして選んだあとはお互い許しあえるようになること。

「いまだにダンナのこと愛してる」(72歳)

ノロケやがって!かっこいいじゃねぇかババア!

 

【その他】

「何事もしんぼう。好きどうしで結ばれたんやからどこかで折り合いがつくはず」(3人の意見)

「喧嘩すると脳が萎縮するってテレビで言ってたわ」(77歳)

 

ありがとうございました。

駐在所漫談

宴もたけなわ。カフェに村の警察署の方が来て広間のスクリーンの前に立ち「皆さんにお知らせです」と話し始めた。これは事件かと思ったらこんな内容だった。

 

「一週間ほど前に村の空き地に草刈り機を忘れていかれた方がいらっしゃるようです」

(集まった高齢者の方々、笑う)

「草刈りに来て、草刈り機を持って帰るの忘れるってどういうことやろうと我々思ったんですがまぁ、あんだけ大きいものですから、忘れて帰ったことに気づかれるだろうと思って待ちましたが、まだ誰も名乗り出られておりません」

(集まった高齢者の方々、笑う)

「もしも心当たりのある方がおられたら駐在所までご連絡ください」 

(集まった高齢者の方々、笑う)

いや、この中で当人が気づかず笑ってるかもしれんやろと思ったが、さすが主戦力70代の集まり。まさかそこまでモウロクしてへんわと思っておられるところだろう。

↓【参考】草刈り機ってこんなん↓

www.amazon.co.jp

 

 

地域活性化の集まりに参加する

カフェのクリスマスパーティは解散。

この後、日が暮れてから「お食事処 為ちゃん」という飲食店に地域おこし協力隊の人やら千早赤阪村で民泊をオープンしようとしている若人が集まるという話を田村さんから教えていただいたので、それなら参加しますと、お店にお伺いした。

 

▼お食事処 為ちゃん▼

tabelog.com

※ガッツリ食べられる。

 

グラフィックデザイナーの方やロードレーサーの方や地域おこし協力隊の方や民泊を運営を開業しようと動いている当時26歳の青年等々、村おこしで何ができるか熱く語っていた。僕は自己紹介をして話に加わった。

(ちなみにこの時、民泊の件で、トイレは浄化槽にするべきか、ユンボは村で借りれるのか等色々と試行錯誤をしていた)

 

▼民泊は現在「みのむしハウス」として営業中▼

www.facebook.com

▼みのむしハウス運営者ブログ▼

mou-life.net

 

僕の旅の目的を話していると地域おこし協力隊の方が、次の週に二河原邊(にがらべ)という集落の古民家カフェでクリスマスパーティが行われることを教えてくれた。

「ツルビル」という千早赤阪村出身の2人組歌手が千早赤阪村の13の集落を巡って人生の先輩方と語らい、そこで紡ぎあげた言葉で新たな村歌を作る活動を始めるらしく、よかったら一緒に行かないかと誘っていただいた。

僕は二つ返事で首を縦に振った。

 

▼ツルビル▼

www.youtube.com

www.tsurubiru.com

 

次回:

限界集落の旅-千早赤阪村 二河原邊(にがらべ)集落編-名言のつるべ打ち- - 3社クビの社会人、限界集落を旅する。

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