限界集落の旅『栃木県日光市中三依集落』-全国1,000件の温泉を巡った温泉フリーク女将に会う-
前回、栃木県日光市中三依集落にある『山の幸直売センター』を運営するご夫婦の元を訪れ『隠れキリシタンが隠れていた証拠』を教えてもらった後、同集落の『男鹿の湯』に訪れた。ここは温泉フリークのための温泉施設だった。
▼男鹿の湯▼
【行き方】
■電車
野岩鉄道会津鬼怒川線『中三依温泉(なかみよりおんせん)駅』下車、徒歩約3分。
■車
東北自動車道『西那須野塩原IC』から国道400号➔国道121号(会津西街道)で約40分。
【無料駐車場】
30台(大型車要相談)
【入浴料】
大人600円、小学生300円、3歳未満100円
【営業時間・期間】
10:00~20:00
【泉質分類】
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉
きりきず、冷え性、末梢循環障害、うつ状態、皮膚乾燥症などに効果のある泉質
【施設内】
『男鹿の湯』は20代の夫婦が営む天然温泉。全国1,000箇所以上の温泉に足を運んだ温泉フリークの奥さんが水質や立地などを考慮した上で中三依集落に温泉を構えたという、まさに温泉フリークによって選び抜かれた温泉施設なのである。
「内風呂、外風呂、混浴、岩盤浴…1,000箇所くらいの温泉、俺もとっくに巡ったよ」という温泉フリークは日本中、探せば結構いるかもしれないが、この奥さんの凄いところが趣味をきちんとビジネスにする情熱である。奥さんは、ただ温泉好きにとどまらず、温泉コンテンツを扱う会社に入社。その後、自分の理想の温泉を追い求めて独立。中三依で運営休止中になっていた『男鹿の湯』を再開させるに至った。温泉業に携わるだけでなく、温泉のある空間を創り出してしまった。
『好きなことで、生きていく(YouTube)』の走りである。温泉施設には随所に奥さんの気遣いを示すように手書きの書き込みやポップが設置されていて、静かでありながら柔らかく楽しい。隠れミッキーを探す感覚で探してみてほしい(隠されてないけど)。そして、旦那さんは好青年でハキハキとして快活明瞭。次世代の番頭さんといえる。この温泉施設の雰囲気が良いのは、中三依の澄んだ水のせせらぎや、草や鳥の声や風のあたりが心地ち良いだけではなく、おそらくこの夫婦関係が良好だからだろう。
夫婦経営の場合、夫婦の関係はそのまま施設に反映されるのではないだろうか。
温泉施設内には食事処、休憩室、外にはコインランドリー設備やキャンプスペースもあるため、レジャーの季節にはBBQやキャンプ、近くの川で渓流釣りが楽しめる。また、イベントにも積極的で、温泉施設内での蕎麦打ちも行われているため、お子さんの体験の場、学びの場としても有効活用できる温泉施設である(僕が訪れた際にもお子さんが蕎麦打ち体験をしていた)。
温泉施設内『男鹿食堂』の食事は美味しかった。ソバの他にもトマト&チーズピッツァ(写真撮り忘れ)などもあり、限界集落で原宿のカフェみたいな時間が過ごしたい、というワガママも叶えてくれる。
温泉は大きな内風呂が一つあり(男湯)気持ちが良い、気持ちが良いが、僕の体の方がなんかおかしい。前日に『黒部温泉元湯 四季温泉』に2時間以上入っていた反動が体に出ていた。この時は軽い違和感だけだったが、自宅に戻ってから、はっきりと体に変調が現れた(それはまた後日記載)。この体の変調のため『男鹿温泉』を楽しめなかったため、今度また行く。
▼男鹿の湯インスタグラム▼
そして、また道の駅で車中泊をした。
今回は「湧水の郷しおや」に向かった。この道の駅はとても広い上になぜか涼しい。
初夏にもなると朝方には車内の熱量が急激に上昇するが、夜間の間は、結構、過ごしやすい。ここで休んで翌日、中三依集落の自治会長さんを訪ねることにした。
▼湧水の郷しおや▼
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